円安とはいえ、今回のiPadやその他製品の値上げは驚きました。iPadの値上げ幅は最大で1万6000円です。これはさすがに大幅値上げと言ってもいいでしょう。
Retina Display iPadのWi-Fi+cellular 128GBモデルがまさに7万7,800円から9万3,800円になりました。さすがに最上位機種は値上がり幅は大きいです。
iPad miniのWi-Fi 16GB モデルは他社との競争上(と勝手に思っていましたが)意欲的な3万を切る価格2万8,800円が、あっさり3万越えの3万2,800円になってしまいました。
値上げ幅は確かに大きいですが、それが不当な値上げかというとそうでもなさそうです。1ドル80円→100円とすると約20%の値下がりです。今回の値上げは計算してみると、やはり約20%前後の値上げになっていることがわかります。
しかし、国内のタブレット市場を見ると、Appleにとって厳しい現実があります。以前タブレット言えばiPad独占でしたが、今や国内市場でiPadはトップを維持しているものの出荷台数シェアは52%まで落ちています。
それというのも、AmazonのKindle Fire HDやGoogleのNexus 7などが低価格でシェアを獲得しているからです。円安ということであれば、KindleやNexusも影響を受けているはずですが、こちらは値上げをせず、2万円以下の価格を今のところ維持しています。
そういったライバルとの競争を考えると、今回の値上げはあまりに非常識と言わざるを得ません。もともとライバルより高かった価格が更に開いてしまったわけです。
これで間違いなくここしばらくは国内において、iPadの売上は伸び悩むことでしょう。AmazonやGoogleもこの円安に耐えかねて、今後値上げする可能性はありますが、そのあたりはまだ不透明です。
それにしてもAppleはいったいどう考えてライバルを差し置いて真っ先に値上げしたのでしょうか。普通に考えたらとても理解出来ません。
ですからこう考えることにしました。「Appleにとってシェアは関係ない」ということです。円安で利益率を減らすくらいなら、出荷台数シェアが落ちた方が良いと考えたのでしょう。
特にiPad miniは元々利益率があまり高くない製品ですから、これ以上利益率を下げたくなかったという事情はあったと思います。
ティム・クックCEOやフィル・シラー氏などが「闇雲にシェアは追わない」という発言を何回かしています。それよりか、Appleの感心事は「ユーザーに最高の製品をとどけること」にあるとも述べられています。
「無理して価格を維持してまでシェア確保を追い求めない」「シェアよりより良い製品を作ることが重要」こうしたことがAppleの常識なのだと思います。そしてこれは世間の非常識です。しかし、ユーザーのひとりとしては、Appleの常識の方を支持したいと思っています。
(本文おわり)
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Android系は、多分、円高時に仕入れた在庫が、天文学的数字で積み上がってんのではないでしょうか?
nexusもKINDLEも、2万円超えたら売れなくなると思いますが。